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2026.05.19 コラム

【ゴム商社が解説】中東情勢の緊迫化が日本の製造業・ゴム調達に与える影響と、今できる対策

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現在、連日のようにニュースで報じられている中東情勢の緊迫化。遠い地域の出来事のように思われるかもしれませんが、実は日本の、それもものづくりの現場(製造業)へ「ナフサショック」や物流の混乱という形で非常に大きな影響を及ぼし始めています。

自動車部品、機械、建材、そして日々の作業に欠かせない消耗品まで、あらゆる場所に独自のネットワークを持つゴム商社の視点から、現在の状況と今後の見通し、そして現場で取れる対策について解説します。

1. なぜ中東問題で「ゴム」や「溶剤」が不足するのか?

「中東=原油=ガソリンの値上がり」というイメージが強いですが、製造業、特にゴム業界においてはそれ以上に「ナフサ(粗製ガソリン)」の供給不足が深刻な問題となっています。

日本の製造業で使われるゴムや関連資材は、その多くが中東から輸入されるナフサを起点とする「石油化学製品」だからです。

① 合成ゴムへの影響(ブタジエンなどの原料不足)
耐油性に優れたニトリルゴム(NBR)や、自動車・工業製品に広く使われるスチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)などは、ナフサから抽出される「ブタジエン」を主原料としています。中東からのナフサ供給や物流が滞ることで、合成ゴムの生産自体が減産に追い込まれ、価格高騰や納期遅延が発生しています。

② ゴムの成形・加工に不可欠な「汎用溶剤」の危機
ゴム製品の製造や接着、洗浄に欠かせないシンナー、トルエン、キシレン、MEKなどの「溶剤(BTX系など)」は、ナフサからダイレクトに作られます。現在、川上であるナフサの不足により、これら溶剤メーカーが出荷調整(割り当て)を行っており、現場では「注文しても入ってこない」「納期未定」という悲鳴が上がっています。

③ 海上物流の遅延とコスト高騰
ホルムズ海峡や紅海周辺の緊迫化により、定期船のスケジュール乱れ、コンテナの滞留、民間船の迂回ルート選択などが相次いでいます。これにより、原材料そのものの調達が遅れるだけでなく、海上運賃や保険料、航空貨物運賃の急騰がコストを押し上げています。

2. 産業界ごとの具体的な影響

ゴム製品は「たった1つの部品」が欠けるだけで、最終製品の組み立てをストップさせてしまう特性を持っています。

自動車・機械産業: ホース、Oリング、パッキン、防振ゴムなどの調達コスト上昇、および特定品番の納期管理の徹底が求められています。

塗装・接着現場: ゴム糊や加硫接着剤、脱脂洗浄に使用する溶剤の玉切れリスク。

医療・食品・一般作業現場: ナフサ品薄の影響により、使い捨てのニトリル手袋やゴム手袋などの供給制限・価格改定が進んでいます。

3. 製造現場の皆様へ:今、ゴム商社としておすすめする3つの対策

この流動的なリスクを乗り切るために、弊社ではお客様へ以下の対策をご提案、サポートしております。

① 1点依存からの脱却(代替材料の早期検討)
現在ご使用中のゴム材質や特定の溶剤がストップした場合に備え、「代替となる材質(配合)」や「外部環境の影響を受けにくい代替洗浄剤」への切り替えテストを今のうちから進めることを推奨いたします。「このスペックなら、こちらの材質でも対応可能」といったご提案は、商社である弊社の得意分野です。

② リードタイム(納期)の余裕を持った発注・情報共有
原材料メーカー各社が厳しい出荷調整を行っているため、これまで通りの「短納期」での対応が極めて難しくなっています。内示情報の早期共有や、通常よりも余裕を持った手配をお願い、ご相談させていただく場合がございます。

③ 「たった1つのボトルネック」を防ぐ在庫管理
ゴム製品の生産には、ゴムそのものだけでなく、配合する薬品や硫黄、接着剤など多くの要素が必要です。弊社でも国内外のネットワークを駆使して在庫確保に奔走しておりますが、お客様におかれましても、重要保安部品や汎用消耗品の在庫水準について、今一度見直しをお勧めいたします。

まとめ:パートナーとして共に乗り越えるために
今回の「ナフサショック」を伴う中東情勢の混乱は、一過性の値上がりにとどまらず、サプライチェーンそのものの再設計を迫る大きな課題となっています。

私たちゴム商社は、単にモノを右から左へ流すだけでなく、このような危機の時代だからこそ、「情報」と「代替案」をお届けするパートナーでありたいと考えています。

「いつも使っているゴム部品の納期が心配」「溶剤の代わりに使えるものを探している」など、どんなに小さなお悩みでも構いません。どうぞお気軽に弊社担当窓口までご相談ください。

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